猪俣百八燈祭り
猪俣の百八燈は、四百年以上続く盆祭りの行事で、
八月十五日にむらはずれの堂前山の尾根に築かれた
百八基の塚に火をともす幻想的な行事です
☆猪俣祭りとは
行事は、埼玉県児玉郡美里町猪俣地区内の満六歳から満十八歳までの青少年が、親方・次親方・後見・若衆組・子供組に分かれて行事の一切を取りしきり、大人の介入がないのが特色です。準備も、道こさえ・草刈り・塚築き・人別集めなどがあり、いずれも親方の指示に従って子供たちが行います。
☆何が起きるのか
行事当日の夕刻、高台院から力強い寄せ太鼓の音が鳴り響くと関係者一同が集合してきます。空が暗闇に変わった頃、いよいよ百八燈行事の本番が始まります。猪俣氏の霊に拝礼後、笛・太鼓の拍子に合わせた提灯行列が塚のある堂前山へと向かい、百八の塚に火を灯します。
☆山の上から花火
火を灯す行事が終了すると、次に堂前山の頂上から花火を打ち上げます。花火と火が灯された塚とが、相俟って綺麗な光景が生み出されます。
☆道が火で示される
親方と子供たちが通る道の両脇には、小学生の絵が描いてある紙コップが置いてあり、コップの中にはろうそくが入っています。親方が子供たちを引き連れて堂前山を登っている間に、地元の人たちや観光客の方々は、ろうそくに火を灯すことができます。そして、花火の打ち上げが終了すると、親方が子供たちを引き連れて堂前山を下るのですが、道の両脇にはろうそくに火が灯された紙コップが置いてあり、道がろうそくの火で示されていてとてもきれいです。
by S.Kurata