第18回 ヒキコマ歴史クラブ定例活動
「川越唐桟の歴史と現状」
講師:井上浩さん
2016年12月6日(火) 鶴ヶ島市コミュニティルームで、元元サツマイモ資料館館長の井上浩さんから、川越唐桟の話をお聞きした。
唐桟は唐桟留縞(とうさんとめじま)の略で、インドのマドラス(現チェンナイ)の地名のサントメの港から渡来した縞織りの綿布を言う。
紺地に赤または浅葱 (あさぎ) の細い縦縞の入ったものが多い。のちに日本でも織られたが、舶来のものを唐 (とう) サントメ、略して唐サンといった。
インドでは綿の繊維が細くて長い、いいものがとれた。唐桟は木綿の縦縞で、舶来の唐桟は富裕な人たちが身に着けるようになった。
幕末から明治にかけて川越は唐桟という綿織物で有名だった。手機による手織りにこだわった川越唐桟は昭和の初めごろ消滅した。1985年の「川越唐桟」井上浩著 の出版を契機に、「川越唐桟愛好会」が発足して、唐桟が復活した。
川越は江戸時代中ごろから絹織物の盛んなまちで、特に袴用の生地「絹平」で有名だった。そこで舶来の綿糸を購入して川越の織物業者に、唐桟を織ってもらったら、イギリス製の唐桟に負けないものができた。
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